2024.01.11更新

縄文土器から考える日本最古の和食:鍋料理

 

和食で最も古い料理は鍋料理であろう。

日本ほど豊富な鍋料理を食べる民族は世界でも珍しく、そもそも箸を使う民族でないと鍋料理の熱い具は食べられない。

日本最古の土器は青森県で発見された16,500年前の物で当時はまだ氷河期であった。

土器を使った鍋料理により、様々な具材が食べられるようになり栄養豊富な出し汁を飲めるようになった。また、煮沸による殺菌効果で感染症対策にもなった。

飢えと寒さと感染症を克服できないと生き延びられないこの時代において、土器の発明は画期的であり定住生活が進んでより大きな集落が生まれていったと考えられる。

今日我々が生まれてきたのもこの土器と鍋料理のおかげとも言えるだろう。

 

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群馬県の岩宿遺跡(旧石器の発見で有名)に展示されていた縄文土器

 

 

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 急須型の縄文土器(4000年前): 急須型の縄文土器は日本各地で出土しており、茶あるいは酒を飲むのに用いられたと考えられる

けやき内科 西脇正人

投稿者: 一般社団法人所沢市医師会

2023.11.20更新

咳止めがありません。新型コロナウイルスやインフルエンザに罹られた後に咳が続く方も多いのですが、ご希望に沿うのが難しい状況です。英国の国立医療技術評価機構(National Institute for Health and Care Excellence:以下NICE)のガイドラインでは咳に対して、ハチミツが推奨されています。小児でも推奨されています。ただし1歳未満の方は乳児ボツリヌス症の危険があるため、ハチミツの使用が禁止されています。今までにハチミツの咳に対する有効成分は不明でした。ところが2023年9月に山田養蜂場と東京理科大学の研究で、ハチミツに2つの有効成分があることが世界で初めて報告されました。一つは「フラジン」であり、もう一つは新規化合物であり「メルピロール」と名付けられました。今までの論文の報告ではハチミツが5~10mlを紅茶や牛乳に溶かして飲まれています。糖尿病の方は使用の前に、主治医の先生にご相談下さい。咳止めがないときにハチミツを使用するということも検討して頂ければと思います。

                     はらこどもクリニック
                     原 拓麿

投稿者: 一般社団法人所沢市医師会

2023.06.20更新


 還暦を過ぎたあたりから体力の低下をひしひしと感じるようになりました。
子供達からも健康チェックを勧められたので人間ドックを受けました。
普段とは逆の立場で検査をうけるのもなかなか新鮮でよい・・
と思ったのもつかの間
結果は思っていた以上に悪く
生活習慣を見直さなければならないと痛感しました。
まさに医者の不養生とはこの事です。
やはり定期的にドックを受けておくのが良いと改めて考えさせられました。
会員の先生方も検査を先延ばしにしたりしないように
是非注意をしていただけますようにお願い致します。


                        かわぐち内科クリニック 

                             川口 美佐男 

 

投稿者: 一般社団法人所沢市医師会

2023.03.30更新

 

2020年2月頃から始まったコロナ禍でマスク生活にもすっかり慣れました。マスクなしで外出すると何かが足りない感じに気がついて、慌ててマスクを取りに帰るほどです。しかし、第8波がようやく収束し、厚生労働省は、「3月13日以降、マスクの着用は個人の主体的な選択を尊重し、個人の判断を基本とする」と発表いたしました。新型コロナウイルスは、デルタ株までは健康な人にも肺炎を起こしたり、血栓症などの合併症を起こしたりして、命を奪ってしまう事もあり、致死率がそれなりに高い危険な感染症でしたが、オミクロン株に置き換わって本来の風邪ウイルスに落ち着いてきました。オミクロン株は急性上気道炎が主体で、ウイルス自体が肺炎を起こすことはほとんどなく、季節性インフルエンザと比べても、死亡率はほぼ同等かそれよりも低くなったようです。私自身、昨年10月に感染してしまいましたが、3日ほど微熱と喉の痛み、咳が出た程度で、5日ほどでほぼ治癒し、インフルエンザよりも軽い印象でした。もちろん、オミクロン対応ワクチン接種済みで、ワクチンにより軽症で済んだ可能性もあります。しかし、オミクロン株の感染力はインフルエンザの3−4倍と言われております。これが実は厄介で、医療機関、高齢者施設などでコロナ感染者が発生すると、瞬く間に施設内に広がり大規模なクラスターとなります。こうなると、医療機関の機能は麻痺してしまい、体力の落ちている高齢者が次々に亡くなることになります。マスク着用の最大の目的は、周囲の方に感染を拡げないことです。医療機関には感染に脆弱な患者さんや高齢者がたくさんおられますので、マスク着用緩和以降も当分の間、医療機関を受診時や医療機関・高齢者施設を訪問するときは必ずマスク着用をお願いします。

今城俊浩

投稿者: 一般社団法人所沢市医師会

2022.11.15更新

   新型コロナウィルスの感染者が増加しています。政府分科会の尾身茂会長ら専門家が「新しい感染の波に入りつつある」と述べ、第8波に入りつつあるとの認識を示しました。第8波は第7波と同じ程度か、それを上回る可能性が指摘されています。インフルエンザ感染症の流行がこれに重なると医療の提供に支障の出る可能性がります。また、年末年始で人の移動が増えます。経済活動を維持し、各自が自分を守るためにも、事前のワクチン接種をはじめ、うがい・手洗いの励行、三蜜の回避を今一度実行して参りましょう。

ひろせクリニック
廣瀬 恒

投稿者: 一般社団法人所沢市医師会

2022.07.19更新

国宝稲荷山古墳出土鉄剣


戦後世代の日本人は、古事記、日本書紀に書かれている事は歴史的事実ではないと教えられてきた。ところが1968年埼玉県行田市にある埼玉(さきたま)古墳群の稲荷山古墳から鉄剣が出土し、金を嵌め込んで作った漢字115文字の銘文が書かれていた。1978年X線で詳しく調べてみると、辛亥年(西暦471年)オワケの臣が杖刀人の長としてワカタケル大王(第21代雄略天皇)に使えたと書かれていた。これは戦後実在しないと教えられてきた天皇が実在していた事を立証する大発見であり、同剣はその歴史的価値が認められ1983年国宝に指定された。

 

鉄拳

 国宝稲荷山古墳出土鉄剣

 

 埼玉古墳群は前方後円墳8基、大型円墳2基、方墳1基と小円墳群からなる。車で訪れると所沢から1時間ちょっとで到着する。平地に突如として大小の人造の山々が現れその規模と数に感動する。古墳群内は公園となっていて散歩している人やピクニックに来ている人がいる。博物館には鉄剣の他、埴輪や土器などがあり当時の人々の生活様式や高度な技術水準が窺われる。

 

 古墳

古墳

 

 

 

(広報情報委員N)

 

 

 

 

 

投稿者: 一般社団法人所沢市医師会

2022.05.25更新

 5月は一年の内で最も良い季節と感じている人は多いと思います。私もその一人です。気温は良し、空気が良し、木々の緑も良し。何と言っても日がさらに長くなり、明るく感じて気持ちが清々しくなります。
私が最も好きな花はボタンです。昔から言われています。満月の夜に満開のボタンの花を観賞すると最高に美しいそうです。
一昔前から比べると開花の時期が少し早くなっている感じがします。
ボタン園は全国にたくさんありますが、埼玉県では東松山市、福島県の須賀川市も有名です。都内では上野公園内の上野寛永寺ぼたん苑が知られています。私も良く写真を撮りに行っています。所沢市内では富岡の多門院が有名です。
写真は庭で咲いたボタンです。品種は花王です。

 

 

ぼたん

 

新型コロナ発症は減少傾向ですがまだまだ油断大敵かと思われます。気を引き締めて対処して、無事を願いたいと思います。            

                                                                             ひかり耳鼻咽喉科クリニック   村上光伸

 

 

投稿者: 一般社団法人所沢市医師会

2022.03.28更新

 新型コロナウィルス感染症は現在も蔓延が続いており、皆さんの生活にも大きな影響が出ていると思います。まずは、外出時はマスクが欠かせ無くなったし、以前より手を洗うことが多くなったと思います。私も以前は、診察において口や鼻などの粘膜を触る可能性があるとき以外は手袋をしていませんでしたが、最近は必ず手袋を、時によっては二重にするようになりました。アルコール消毒も以前より頻回にするようになっています。あと、換気の重要性も以前とは比較にならないほど重視されるようになりましたね。ソーシャル・ディスタンス(正しくはソーシャル・ディスタンシング)などという言葉もつぶやかれるようになりました。
これらのマスク、手洗いなどの手指衛生、換気、ソーシャル・ディスタンシングなどは、ウィルスへの接触の可能性を減らすための、あるいはたとえ手指についても、粘膜に接しないようにするための対策で、新しい生活様式などといわれているのはご存じのことと思います。コロナウィルスの第一波のころ、専門家会議からの提言に使用されました。しかし、たとえウィルスに接触しても、なかなか感染しないようにする方法、あるいは感染しても重症化しない方法については、新しい生活様式に於いては言及されておらず、私はかねがね残念に思っていました。
それは、何ですかって?よく眠ることなんです。
あっ!読んでいるあなた、いまがっかりしたでしょ。それとも、失笑しました?大体の人の反応は、「なーんだ、そんなことか」と言うところだろうと思います。しかし、これには根拠があるのです。
まずは動物実験の話。睡眠研究は1950年代から盛んになってきましたが、睡眠の意義というのは、当時全くわかっていなかったので、最初は実験動物を眠らせないようにして何が起こるか調べることから始まりました。その結果として、眠りを奪われた動物はリンパ節がはれて、体温がさがり、体重が減少して、血液中には大量の細菌が見られることがわかりました。細菌は鼻や口の中、消化管の中にはたくさんいますが、血液中に見られることは明らかに異常で、免疫が低下していることが疑われます。睡眠させない期間が4,5日と比較的短くても、動物の状態が一見すると正常であるにもかかわらず、リンパ節内に生きた細菌が観察されました。これは、睡眠不足が免疫を低下させることを示しています。
こうした反応は動物だけでしょうか。欧米では風邪を引きやすくする因子が何かということが盛んに調べられています。例えば、ボランティアを募り、二群に分けて、一方は暖かい環境で、他方は寒い環境で過ごしてもらい、両方の群に風邪のウィルスを暴露させて(ボランティアは風邪のウィルスに暴露させるということを説明された上で同意し、実験に参加しています。念のため)、どちらが風邪に感染する人の割合が多かったか、というようなことを調べます。そのようにして検討した因子で、寒い環境に於かれること、肉体的に疲労していることなどは、必ずしも風邪の感染率を上げませんでした。それに対して、睡眠時間が7時間を割る人は、8時間以上の人に比べて、風邪を引く確率が3倍以上高かったという結果が出たのです。つまりは、十分な睡眠を取ることは、風邪の予防に確実に役立つという事が判ったのです。
これらの研究は、ライノウィルスという風邪を引き起こすウィルスを用いており、そのままコロナウィルスでも成り立つかははっきりとはわからないのですが、新型コロナウィルス感染症においても、睡眠が感染防止に役立つというデータが出てきています。ジョーンズ・ホプキンス大学のグループはフランス、ドイツ、イタリア、スペイン、イギリス、アメリカの医療従事者のなかから、新型コロナウィルスの感染者568人と、対照群2316人を調査した結果、睡眠時間が一時間延びると、新型コロナウィルスの発症率が12%減少するという報告をしています。
このように、十分な睡眠を取ることが新型コロナウィルスを含む感染症にかかる危険性を減らすことは、ほぼ間違いないと考えられています。しかし、日本ではなぜかそのことがクローズアップされることが少ないのです。
一方、日本人の睡眠はあまり良い状況とは言えません。2018年OECDがおこなった睡眠に関する調査では、日本人の平均睡眠時間は7時間22分で、OECD加盟国の中でワースト1でした。しかも、イギリス、フランス、スペイン、アメリカなどと比べ、一時間以上も睡眠時間が短いという結果が出たのです。
私のクリニックに受診する患者さんを見ても、通勤時間が片道2時間近くかかる、親の介護や、赤ちゃんのお世話で夜十分眠れない、交代勤務により寝付けないなど、睡眠環境があまり良くない方がみられ、めまい、耳鳴、睡眠時無呼吸症候群などに悩まされています。睡眠時無呼吸症候群でCPAPという治療をしている人では、CPAPを何時頃につけて何時頃に外すかというデータが見ることが出来て、その人の大体の睡眠状況がわかるのですが、3,4時間程度の短い睡眠で過ごしていたり、入眠時間がバラバラで不規則であったりと、睡眠状態が良くない人がしばしば見受けられます。
それでは何故劣悪な睡眠状況で過ごす人が多いのでしょうか。
それは、日本人の睡眠に対する考え方から来るのではないかと思います。皆さんは、忙しいときに睡眠時間を削るのはやむを得ないと考えていませんか?私の周りには、特に学生時代など、試験前に徹夜で勉強したという人が多くいました。もちろん自慢しているつまりは必ずしも無かったかと思うのですが、睡眠を削るのが悪いことだと認識していれば、あんなにおおっぴらには口に出来なかったと思うんですよね。先ほど通勤時間が長くて睡眠が少ない人がいるといいましたが、それを口にしている本人はそのことに対してはあまり問題意識を持っていないようです。会社の勤務で睡眠がとれない人にも、会社がそれを要求するのは当然と受け止めている傾向が見られます。会社は社員が良いパフォーマンスを発揮できるように、社員の健康に関心を払うべきだと私は思いますが、しっかり睡眠時間を取っているかどうかについては、あまり関心が無いんだなと思われることがしばしばです。そのことが、もしかしたら日本人の生産性の低さに結びついていたりするのでは、などと考えてしまいます。
新型コロナウィルスが流行してから、しばしばリモートワークということが話題になっています。私はこのリモートワークに期待しています。リモートワークが普及すれば、長い通勤時間で睡眠が削られている人が、より多くの睡眠を取ることが出来るようになるはずです。睡眠不足は感染症を起こしやすくするだけではなく、肥満、糖尿病、高血圧などの危険因子でもあるので、そういった病気が減ることも期待されます。既に、リモートの恩恵を受けて、体調が良くなった事を実感している人もいるはずです。
新型コロナウィルスの流行は我々の生活に甚大な影響を与えましたが、それをバネに新型コロナにかかりにくく、健康に良い生活習慣を身につけるべきだと思います。日本人の睡眠に関する状況は、実際あまり良いとは言えず、睡眠が健康に与える影響に関する意識から改善が必要だと考えています。ただ一時間ほど長く眠ることにより、コロナにかかる確率が12%下がるのです。新しい生活様式として、日本全体で睡眠の重要性について考え、改善していけると良いなと思います。


斉藤耳鼻咽喉科医院
齊藤秀行

投稿者: 一般社団法人所沢市医師会

2021.07.12更新

ワクチンには、生きた病原体のウイルスや細菌の病原性を弱めた生ワクチン(麻疹、風疹、水ぼうそうなど)と、病原性を無くした不活化ワクチン(インフルエンザ、A型・B型肝炎、肺炎球菌など)がありますが、新たなワクチンの開発には5−10年はかかるとされていました。このようなワクチンの常識を覆して、わずか1年で新型コロナmRNAワクチンが実用化されました。mRNAワクチンのような遺伝子ワクチンは、製造過程での感染リスクが低く、遺伝子情報さえわかれば1ヶ月前後で開発でき、化学薬品と同じ要領で化学合成を通じて量産できます。米軍は毎年数千万ドルをバイオ企業にばら撒き、平時から多様な様式のワクチンを確保してきました。派兵地で感染症が起きたらすぐに兵に接種させるためです。臨床試験の第1, 2段階くらいまで進めておけばよく、いざ感染が起きたら、最短で大量生産・投入できます。mRNAワクチンの技術は、水面下で進んでいたバイオテクノロジーを用いた最新技術の発露の一つです。今、日本で接種が進んでいるコロナワクチンは、ファイザー社やモデルナ社のmRNAワクチンで、SARS-CoV-2のスパイクタンパク質(ウイルスがヒトの細胞へ侵入するために必要なタンパク質)の設計図=遺伝子であるmRNAを脂質の膜に包み込んだ製剤です。これを筋肉内に接種し、mRNAがヒトの細胞内に取り込まれると、このmRNAを基にヒトの細胞内でウイルスのスパイクタンパク質が産生され、スパイクタンパク質に対する中和抗体産生及び細胞性免疫が誘導されることで、SARS-CoV2による感染症の予防ができると考えられています。
コロナワクチンは2回接種後、発症を90%以上抑制します。インフルエンザワクチンの有効率がせいぜい50%、当たらない年は20-30%であることを考えると、有効性はかなり高いと言えます。ワクチンには副反応がつきもので、接種部位の疼痛や発熱の頻度は高くなっていますが、重篤なものは頻度が低く、因果関係は明らかではありません。コミナティ接種後に、心筋炎の報告があるのは気になりますが、頻度は10万人に1人と高くはありません。
このワクチンの有効期間がどれくらいで、変異株への有効性は未知です。ワクチン接種が進んでくると、その中和抗体で排除されない変異が必ず生じるので、ウイルスとワクチンのイタチごっこになるかもしれません。その間、コロナウイルス自体が弱毒化して、風邪のウイルスの一つに成り下がることを期待しましょう。

 

今城内科クリニック

今城 俊浩

 

投稿者: 一般社団法人所沢市医師会

2021.05.21更新

ミヤンマーは、インドシナ半島西部に位置し、日本の約1.8倍の国土に、推定人口5404万人が住んでいます。米作りが盛んで、人口のうち70%をビルマ族が占め、カチン族、シャン族、カレン族などの少数民族が25%を占めています。1000年以上も前から続く民族間の対立や、イギリスの植民地時代も経験しています。1948年の独立後も国の体制は落ち着かず、豊かな資源や広大な農業地帯に恵まれているにもかかわらず、国民の生活はそれに見合った豊かさを得られていません。
長い間軍事政権が続いた後に、2010年やっと手に入れた民政移管は、かろうじて10年間続きました。この間に、ヤンゴン、マンダレー、新首都ネピドーでは大きな発展が見られたようですが、今年2月に突発したクーデターで、民主化は再び危機に陥っています。
ミヤンマーにはたくさんの友人がいて、連日現地の悲惨な状況が送られてきましたが、4月以降ほとんどのSNSが閉ざされてしまいました。今は報道されるメディアの記事で、市民の悲壮な戦いを想像しつつ、どうか無事でいて欲しいと願うばかりです。
この国は、かつてはビルマと呼ばれていましたが、1989年以降ミヤンマーが正式な名称となりました。当時の軍事政権は「『ビルマ』は特定の多数派民族を指す言葉であり、『ミャンマー』は全ての民族を指す言葉であると説明しています。
かつて民政移管の前に、度々ミヤンマーに行き、また現地の医師たちを迎える機会がありました。当時の首都ヤンゴンでは、日本の中古のバスが走り、タクシーは走れるのが不思議なほどオンボロでしたが、街中は活気ある騒音で満たされていました。現地の厚生省は、古びたオフィスの中にあり、数少ないエアコンは度々停電でストップしました。その時の暑さは凄まじく、慣れない我々は思考停止状態になりました。道ばたには小さな屋台がたくさん並び、子供と若者たちがあふれていました。
男女ともスカートのようなロンジーをはいていますが、これが暑い国には合っているようで、今でも学校の先生・生徒、オフィス労働者たちのほとんどが、ロンジー姿です。また多くの女性は、顔にタナカを塗っています。「タナカの木」を挽き臼ですり潰し、ペースト状にして顔に塗ります。近年都会では外国産の化粧品がとってかわりつつあるようですが、当時はほとんどの女性と子供がタナカを塗っていました。個人で自家製のものを作る人もいますが、瓶に詰めて売られてもいます。現地の女性たちに聞くといろいろな効用があるそうで、殺菌効果、ほてりをとる、日焼け止めとして、オイリー肌を改善する、などの効用を並べてくれました。ロンジーをはいてタナカを塗ると、ビルマの女性に変身できます。
至る所にパゴダ(仏塔)が建っていて、道ばたには、作成途上のものもあちこちに見られます。国内には有名なパゴダがたくさんありますが、ヤンゴンには金で覆われた壮大なシュエダゴンパゴダが特に有名です。学校帰りの少年達が、鞄を肩から提げたまま、シュエダゴンパゴダに跪いて祈りを捧げ、すぐさま走り去って行きました。日本では見られない光景です。ちなみにパゴダの境内では、必ず裸足になります。慣れないうちは、足が痛くてたまりません。多くの少年は、生涯に一度は仏門に入ります。マンダレーに隣接するシャン州で、勢揃いした少年たちの写真を撮りました。
混乱の続くミヤンマーで、今後市民の生活はどうなるのでしょうか。巨大な国の属国になっていきそうで心配です。 

 

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    タナカを塗った美人達

 

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  市場で売ってるタナカの木                                                         

 

    9-3   

    こどもたちはタナカを塗っています。                                                     
    お兄ちゃん格の少年は赤ん坊をおんぶして、
    全員が3本指を立てています。
    軍事政権に抗議の意志を示すサインです。

                                  

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    友人のDr. Myat Thida

  

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    托鉢僧に施しをする様子。

                                           

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    シュエダゴンパゴダの境内

 

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    ヤンゴン郊外の村

 

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    たこ焼きみたいなスナック?

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得度した少年達(シャン州にて)

おうえんポリクリニック
並里まさ子

 

 

投稿者: 一般社団法人所沢市医師会

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