2021.07.12更新

ワクチンには、生きた病原体のウイルスや細菌の病原性を弱めた生ワクチン(麻疹、風疹、水ぼうそうなど)と、病原性を無くした不活化ワクチン(インフルエンザ、A型・B型肝炎、肺炎球菌など)がありますが、新たなワクチンの開発には5−10年はかかるとされていました。このようなワクチンの常識を覆して、わずか1年で新型コロナmRNAワクチンが実用化されました。mRNAワクチンのような遺伝子ワクチンは、製造過程での感染リスクが低く、遺伝子情報さえわかれば1ヶ月前後で開発でき、化学薬品と同じ要領で化学合成を通じて量産できます。米軍は毎年数千万ドルをバイオ企業にばら撒き、平時から多様な様式のワクチンを確保してきました。派兵地で感染症が起きたらすぐに兵に接種させるためです。臨床試験の第1, 2段階くらいまで進めておけばよく、いざ感染が起きたら、最短で大量生産・投入できます。mRNAワクチンの技術は、水面下で進んでいたバイオテクノロジーを用いた最新技術の発露の一つです。今、日本で接種が進んでいるコロナワクチンは、ファイザー社やモデルナ社のmRNAワクチンで、SARS-CoV-2のスパイクタンパク質(ウイルスがヒトの細胞へ侵入するために必要なタンパク質)の設計図=遺伝子であるmRNAを脂質の膜に包み込んだ製剤です。これを筋肉内に接種し、mRNAがヒトの細胞内に取り込まれると、このmRNAを基にヒトの細胞内でウイルスのスパイクタンパク質が産生され、スパイクタンパク質に対する中和抗体産生及び細胞性免疫が誘導されることで、SARS-CoV2による感染症の予防ができると考えられています。
コロナワクチンは2回接種後、発症を90%以上抑制します。インフルエンザワクチンの有効率がせいぜい50%、当たらない年は20-30%であることを考えると、有効性はかなり高いと言えます。ワクチンには副反応がつきもので、接種部位の疼痛や発熱の頻度は高くなっていますが、重篤なものは頻度が低く、因果関係は明らかではありません。コミナティ接種後に、心筋炎の報告があるのは気になりますが、頻度は10万人に1人と高くはありません。
このワクチンの有効期間がどれくらいで、変異株への有効性は未知です。ワクチン接種が進んでくると、その中和抗体で排除されない変異が必ず生じるので、ウイルスとワクチンのイタチごっこになるかもしれません。その間、コロナウイルス自体が弱毒化して、風邪のウイルスの一つに成り下がることを期待しましょう。

 

今城内科クリニック

今城 俊浩

 

投稿者: 一般社団法人所沢市医師会

2021.05.21更新

ミヤンマーは、インドシナ半島西部に位置し、日本の約1.8倍の国土に、推定人口5404万人が住んでいます。米作りが盛んで、人口のうち70%をビルマ族が占め、カチン族、シャン族、カレン族などの少数民族が25%を占めています。1000年以上も前から続く民族間の対立や、イギリスの植民地時代も経験しています。1948年の独立後も国の体制は落ち着かず、豊かな資源や広大な農業地帯に恵まれているにもかかわらず、国民の生活はそれに見合った豊かさを得られていません。
長い間軍事政権が続いた後に、2010年やっと手に入れた民政移管は、かろうじて10年間続きました。この間に、ヤンゴン、マンダレー、新首都ネピドーでは大きな発展が見られたようですが、今年2月に突発したクーデターで、民主化は再び危機に陥っています。
ミヤンマーにはたくさんの友人がいて、連日現地の悲惨な状況が送られてきましたが、4月以降ほとんどのSNSが閉ざされてしまいました。今は報道されるメディアの記事で、市民の悲壮な戦いを想像しつつ、どうか無事でいて欲しいと願うばかりです。
この国は、かつてはビルマと呼ばれていましたが、1989年以降ミヤンマーが正式な名称となりました。当時の軍事政権は「『ビルマ』は特定の多数派民族を指す言葉であり、『ミャンマー』は全ての民族を指す言葉であると説明しています。
かつて民政移管の前に、度々ミヤンマーに行き、また現地の医師たちを迎える機会がありました。当時の首都ヤンゴンでは、日本の中古のバスが走り、タクシーは走れるのが不思議なほどオンボロでしたが、街中は活気ある騒音で満たされていました。現地の厚生省は、古びたオフィスの中にあり、数少ないエアコンは度々停電でストップしました。その時の暑さは凄まじく、慣れない我々は思考停止状態になりました。道ばたには小さな屋台がたくさん並び、子供と若者たちがあふれていました。
男女ともスカートのようなロンジーをはいていますが、これが暑い国には合っているようで、今でも学校の先生・生徒、オフィス労働者たちのほとんどが、ロンジー姿です。また多くの女性は、顔にタナカを塗っています。「タナカの木」を挽き臼ですり潰し、ペースト状にして顔に塗ります。近年都会では外国産の化粧品がとってかわりつつあるようですが、当時はほとんどの女性と子供がタナカを塗っていました。個人で自家製のものを作る人もいますが、瓶に詰めて売られてもいます。現地の女性たちに聞くといろいろな効用があるそうで、殺菌効果、ほてりをとる、日焼け止めとして、オイリー肌を改善する、などの効用を並べてくれました。ロンジーをはいてタナカを塗ると、ビルマの女性に変身できます。
至る所にパゴダ(仏塔)が建っていて、道ばたには、作成途上のものもあちこちに見られます。国内には有名なパゴダがたくさんありますが、ヤンゴンには金で覆われた壮大なシュエダゴンパゴダが特に有名です。学校帰りの少年達が、鞄を肩から提げたまま、シュエダゴンパゴダに跪いて祈りを捧げ、すぐさま走り去って行きました。日本では見られない光景です。ちなみにパゴダの境内では、必ず裸足になります。慣れないうちは、足が痛くてたまりません。多くの少年は、生涯に一度は仏門に入ります。マンダレーに隣接するシャン州で、勢揃いした少年たちの写真を撮りました。
混乱の続くミヤンマーで、今後市民の生活はどうなるのでしょうか。巨大な国の属国になっていきそうで心配です。 

 

    9-1                                                 

    タナカを塗った美人達

 

    9-2  

  市場で売ってるタナカの木                                                         

 

    9-3   

    こどもたちはタナカを塗っています。                                                     
    お兄ちゃん格の少年は赤ん坊をおんぶして、
    全員が3本指を立てています。
    軍事政権に抗議の意志を示すサインです。

                                  

  9-4  

    友人のDr. Myat Thida

  

    9-5    

    托鉢僧に施しをする様子。

                                           

  9-6  

    シュエダゴンパゴダの境内

 

    9-7 

    ヤンゴン郊外の村

 

    9-8  

    たこ焼きみたいなスナック?

                                                            9-9

得度した少年達(シャン州にて)

おうえんポリクリニック
並里まさ子

 

 

投稿者: 一般社団法人所沢市医師会

2021.03.15更新


令和3年3月号の所沢医師会報が出版されました。トップページには昭和55年に所沢市で発覚した富士見産婦人科事件の真実を明かす新見毅先生の手記が掲載されています。手に汗握るサスペンスのようであり、朝日新聞のスクープに至る新見先生と荻野先生の正義の行動には感動を覚えました。当時の医師会の執行部の先生方のご努力と歴史の事実を教えてくださった新見先生の勇気あるご投稿に最大の敬意を表したいと思います。

首都圏では3月7日の緊急事態宣言解除が延長となりましたが、新規感染者数は下げ止まり、一部では増加傾向すら示しています。三密回避のアナウンスだけではやはり限界があるのでしょう。ワクチン接種への期待がいよいよ高まっています。本日付けの新聞(3月13日)では6月までに1億回分(4000万人分)が確保されたと報道され、安堵しています。ワクチン接種の方法ですが、赤津先生が1月度の定例の理事会でつぶやいたように、サテライト型接種施設を増やしてインフルエンザ・ワクチンのように個別接種を増やす方が、高齢者や基礎疾患のある地域住民への接種には好ましいのではないかと考えます。

さて、筆者はリウマチ専門医です。近年、関節リウマチの治療は、tumor necrosis factor、IL-6受容体、T細胞共刺激分子を抑制する抗体製剤(生物学的製剤)が開発され、多大な効果をもたらしてきました。一方でこうした薬剤は免疫反応を抑制する為、ワクチン接種の有効性が疑問視されてきました。筆者らはTNF阻害療法を受けている患者がインフルエンザワクチンの接種を受けても健常人と同等の抗体価が得られる事を見出し(Kubota T et al. Modern Rheumatology 2007;17:531-33)、積極的なワクチン接種を推奨してきました。今回の新型コロナワクチン接種が免疫抑制を受けた患者に対しても有効性が得られるのか、これからの臨床研究の成果に期待したいと思います。

ワクチン接種によって1日も早く新型コロナ感染症が収束し、世界の人々が自由に行き来できる時が来ることを期待したいと思います。

 

ひろせクリニック 廣瀬 恒

 

投稿者: 一般社団法人所沢市医師会

2020.07.21更新

新型コロナウイルスの脅威を感じて過ごしている時ですので、あえてこんな文章にしました。
蓮と言えば、昔から城のお堀か、お寺の池にあったものですが、今は庭のカメなどで育てて、花や、はちすを楽しむことができる時代となりました。「写真Ⅰ」は行田市古代ハスの里にて撮影しました。「写真Ⅱ」は私の庭のカメで育てている、誰もが知っている有名な大賀ハスです。これは親しくしている笠間市のお寺から特別にいただいき、大切にしています。毎年上品なピンクの花を咲かせてくれます。香りもとても上品です。湯上りの天女の香りがすると誰かが言ったとか。
 新型コロナウイルスに対して、まだまだ油断大敵かと思われます。身を引き締めて対処して、無事を願いたい、と思います。

                 ひかり耳鼻咽喉科クリニック  村上光伸

 

写真Ⅰ
写真Ⅰ(行田市古代ハスの里にて撮影)

 

写真Ⅱ       
写真Ⅱ(大賀ハス)          

 

投稿者: 一般社団法人所沢市医師会

2020.04.20更新

 所沢市域内においても新型コロナウイルス(COVID-19) 感染者が急増しており、4月15日の時点で74人になっています。

https://www.city.tokorozawa.saitama.jp/smph/kenko/oshirase/

tokorozawa_corona.html#cms1938D

人口当たりの発生数をみると、県内ではだんとつの多さで、一般の診療所にいつどのような形で患者が来てもおかしくないという状況になっています。そこで当院でもさらなる対策を行うことにしました。
一つは受付する窓口に透明なビニールシートを設置しました(写真1)。また事務室と診察室にSHARP製の加湿空気清浄機(KC-30T6)を設置しました(写真2)。浮遊菌や浮遊ウイルスなどを強力に除去するフィルターを用いているということです。

またドアノブやカウンター、手すり、イスなどは1時間おきに次亜塩素酸水で清拭しています。窓はできるだけ一部を開くようにして、待合室、診察室に空気の流れを作るようにしています。今の時節では時折冷たい風が吹き込んできますが、やむを得ないことだと思っています。
所沢市医師会、および所沢市、市民医療センターとの協議の結果、市民医療センター内に発熱外来を設置するとの通知がありました。これは医師会員や成人の発熱患者にとってはありがたいことだと思いますが、乳幼児は新型コロナウイルス以外の原因で発熱することも多いので、これをすべてここに紹介するとなると、患者の過剰な負荷によって医療センターがそれこそ崩壊してしまう恐れもあります。私はやれる範囲で発熱患者を診療することにしました。
もちろん完全な感染防護用品はありませんが、できるだけ工夫して作りました。まずマスクですが、これは2009年に新型インフルエンザが流行した時に買いだめしたシゲマツ製のN95マスクの在庫がかなりありました。

顔面の防御は県医師会から紹介されたタイロン社のフェイスガードシートを購入しました。防護服は90Lのゴミ袋を買ってきて、頭と手が通るような穴を開けて、貫頭衣のようなものを作りました。イタリアの新型コロナウイルス感染者の治療を行なっている病院の映像ニュースで、看護師が「防護服がないのでゴミ袋を渡された。これじゃ自分の身は守れない」と叫んでいるのをみて、これは使えるじゃんと思ったのです。ゴミ袋に三つの穴を開けますが、あらかじめその部位にガムテーブを折り返して張っていることで裁断しやすく、穴の位置も確認でき、補強にもなります(写真3)。首を通す穴には10cmほど縦に切れ込みを入れると被りやすいです。手には普通のゴム手袋(Medicom Safe Touch Advanced Platinum L)をし、前腕はラップでぐるぐる巻きをしました。もちろん完全な防護服ではありませんが、かなりの安心感があります。
先日(4月16日)、午後に2歳の男児が発熱しているので診てほしいという電話がありました。昨日から39〜40度の熱が続いていて咳をしているということです。父親もその数日前から発熱と咳が出ていて、内科でレントゲン検査を受けたところ肺炎にはなっていないということでした。車で待機するようにいって、例の感染防護服を着て、手袋をし、前腕と聴診器にはラップを巻いて(写真4)車の中で診察をしました。元気そうで、一般状態は良く呼吸困難はありませんでした。またインフルエンザの迅速検査と毛細管採血による血液検査も行いましたが、インフルエンザは陰性、白血球は7800/μl、CRP;0.5mg/dlであり、肺炎を起こしてることはないので、2日間は自宅で様子見るように言いました。
医師会の先生方のメールを見ますと、内科の先生方のところには普通に新型コロナの患者さんがきているようです。PCRの検査がなかなかやってもらえないという報告もあり、所沢地域の感染の実態がリアルタイムで把握できない状況です。小児科の患者は必ずしも発熱と咳を発現してくるわけでなさそうなので、しばらくは緊張した診療を余儀なくされそうです。
             

写真1 受付のビニールシートの間仕切り

写真1

 

 写真2 シャープの空気清浄機

写真2

 

写真3 ゴミ袋を利用した防護服

写真3

 

写真4 発熱・咳患者を診療するときの感染防護スタイル

写真6

 

くさかり小児科 草刈章  令和2年4月18日

投稿者: 一般社団法人所沢市医師会

2020.03.10更新

               

 新型コロナウイルス(COVID-19) 感染者、および死亡者が国内でも増加しており、しかも感染源、あるいは経路が不明な患者も相当数いることから、市中感染の状態になっているのではないかと懸念されます。市内の医療機関には、感染の不安をもった患者が大勢受診されているのではないかと拝察します。とくに内科の開業の先生方は、このような患者の対応に苦慮されているのではないでしょうか。

 ニュースでは、肺炎で呼吸困難があり、新型コロナウイルス感染が疑われると医師が判断しても、保健所から検査を拒否されるというケースが少なからずあると報道されています。おそらく、実際の感染者は、国、あるいは自治体が報告する以上に多いのではないかと思われます。新聞報道では3月6日より本ウイルスのPCR検査が保険適応となりましたが、一般の医療機関から検査依頼をすることはできず、感染の恐れがある人は「帰国者•接触者センターに」に電話した上で、そこから紹介された全国に約860カ所ある専門外来を受診し、そこの医師の判断で検査を受けるようになるということで、これまでのやり方とあまり大差のない状況になります。一般の国民には、全ての医療機関で検査を受けられるという誤解を与えるのではないかと心配されます。開業医の窓口で「検査してくれ」、「ここではできない」、「なぜだ?新聞にはどこでも受けられると書いてあった。」などと文句を言ってくる患者が増えないようにと祈るばかりです。
 結局、一般の医療機関はそれぞれの創意工夫でこの危機を乗り切るしか、方策はなさそうです。私のところは小児科単科ですので、原則として18歳以上の発熱、咳の患者は内科を受診するよう勧めています。窓口での患者、あるいは保護者の渡航歴、接触歴のチェックも厳しくしています。また喘息等の慢性疾患で定期の処方の患者に対しては、電話再診で状態を確認し処方箋を発行しています。発熱や咳が続く患者は保護者の不安が強いため、できるだけインフルンザ等の抗原迅速検査、血液検査、百日咳菌核酸検出(LAMP)、マイコプラズマPCR検査等を行っています。とくにマイコプラズマ肺炎は熱と咳が遷延するため、新型コロナウイルス感染症と病像が似ており、とくに患保護者の不安が強いようです。当院では昨年6月に、院内で40分ほどで結果を出せるPCR検査機器Smart Geneを導入しました。陽性と判断した患者には、その日のうちにクラリスロマイシンを処方し、ほぼ全ての患者が翌日には解熱、咳も軽快するという効果を得ています。ある患者の母親は、子供が熱と咳が出ているというだけで、会社で「大丈夫か?出社を控えろ。マイコプラズマという証拠はあるのか?」などと言われたので、プリントアウトされた結果をスマホで撮っていきました。

 院内での感染防止対策に必要なマスク、消毒用アルコール、手指消毒機材も不足がちです。当院では、この騒動が起こる少し前に問屋から比較的まとまった量を仕入れていたのですが、その後は注文しても入荷しない状況が続いています。2ヶ月以上、このような状況が続くと在庫が切れるかもしれません。マスクなどの感染予防物品を大量に増産中と聞いていますが、ぜひ、医療機関に優先的に回してもらいたいと思います。

 私は、今までは診療は基本的にノーマスクで、また手洗いも水道水の水洗いだけでしたが、この状況になってから必ずマスクを着用し、発熱、咳の患者を診療した後は石鹸で洗った後にアルコールで手指消毒をするようになりました。COVID-19の患者が来ないことを祈るばかりですが、先日、当院をかかりつけにしているお子さんの母親が、自身が熱と咳が出たと受診してきました。会社に勤めていて、様々な人と面談する機会の多い仕事についています。内科を受診したらと勧めたのですが、「かかりつけにしている内科はなく、当院で持病の喘息の薬を処方してもらったことがあるので、先生、なんとか診てほしい。」と懇願されました。防護服などはありませんので、ビクビクの診察ですが、とりあえずインフルンザの迅速検査を行いました。陽性に出てくれと祈ったのですが、結果は陰性でした。喘息と漢方の薬を処方しました。その後、診察室や待合室を消毒しました。2日後に電話で確認したところ、解熱し咳も軽快したということでホッとしました。また11歳の児が発熱と咳を訴えて受診しました。数日前にイタリアから帰国した人と接触しているということで、車の中で待機してもらい、駐車場に出向いてインフルエンザ迅速検査を行いました。幸い陽性とでたので、改めて院内に入ってもらい、診察と処方を行いました。

 政府は小中高等学校の休学、大相撲や高校選抜野球の無観客開催など、国民に準非常事態のような行動をとるよう強く要請し、また国会では新型インフルエンザ等対策特別措置法の改正に向けての審議を始めています。社会や経済に対する影響は測り知れませんが、私は止むを得ないことだと思います。これが功を奏してCOVID-19の感染者の減少、そして1日も早く流行の収束に向かうことを祈るばかりです。

令和2年3月10日

くさかり小児科  草刈章

投稿者: 一般社団法人所沢市医師会

2019.08.29更新

大腸がんは女性のがんによる死亡数の第一位です。男性では26,818人、女性は22,881人の方が大腸がんで亡くなっています。男性はおよそ11人にひとり、女性はおよそ14人にひとりが、一生のうちに大腸がんと診断されています。(2015年)。この20年で大腸がんによる死亡数は1.5倍に増加しており、生活習慣の欧米化が関与していると考えられています。大腸がんのリスク要因は、運動不足、野菜や果物の摂取不足(食物繊維不足)、肥満、飲酒、大腸がんの家族歴などです。早期の大腸がんには自覚症状はありませんが、進行すると、腹痛や排便時の出血、急に便秘や下痢になる、便が細くなる、残便感などさまざまな症状が現れます。肛門に近い場所の出血は赤く鮮明ですが、遠い場所では黒っぽく変色します。血液と粘液が混じっていることもあります。出血があれば「痔だろう」と自分で決めつけないで、医療機関を受診してください。大腸がんが発見されてから5年後の生存率は、早期(Ⅰ期、Ⅱ期)なら90%以上ですが、進行すると(Ⅳ期)20%以下になりますので、自覚症状が出る前に早期発見することが重要です。

大腸がん検診では、早期発見の目的で便潜血検査を行います。大腸がんやポリープがあると、便が腸内を移動する際に便と組織が擦れて血液が付着しますので、目に見えない微量の血液=潜血が便に含まれるかどうか調べます。大腸がん検診に申し込むと、検査キットが手渡されます。便の採取は自宅で行います。血液は便の中に均一に混ざっているわけでないので、専用のスティックで便の表面のあちこちをまんべんなく少しずつこすり取りましょう。潜血反応ではヘモグロビンという血液に含まれるタンパク質を調べますが、ヘモグロビンは、高い温度や時間がたつと壊れてしまいます。採取した便はできるだけ早く専用の容器に入れて冷蔵庫などの冷暗所に保管し、早めに提出してください。1日だけよりも2日間分の検体を取った方が精度は上がります。

昨年度の所沢市の大腸がん検診は、16,667人の方が受診され、便潜血陽性は1,498人、8.98%で、そのうち869人、58%の方が精密検査を受け、36人の方が大腸がんと診断されました。

投稿者: 一般社団法人所沢市医師会

2019.06.12更新

地中海と大西洋の二つの海に面するモロッコは、チュニジア、アルジェリアとともに、マグレブ三国の1つで、ムハンマド6世を国王とする王国です。マグレブとは、アラビア語で西方の意、太陽の沈む国を意味するそうです。「日出づる国」からはちょっと遠いのですが、ここの友人とは20数年来のお付き合いで、いつ行っても変わらぬ人情にほっとします。
モロッコでは先住民のベルベル人に、エチオピア人、ツアレグの遊牧民、さらにアラブ人が加わって多民族の融合が進み、肌の色は千差万別。一家族の中に黒人と白人ほどの違いが普通に見られます。必定、肌の色による差別感情は全く見られません。
国の真ん中を4000メートル級のアトラス山脈が走り、南はサハラの灼熱の荒野に繋がりますが、アトラスからの適切な雨のおかげで、北中部は豊かな農作物に恵まれています。おかげでおいしいものが沢山あり、中でも果物が素晴らしい!
首都はラバトですが、最大の商業都市はご存知のカサブランカ。ここが友人の拠点です。大西洋の海岸沿いに並ぶ地元の小さな食堂には、新鮮な海の幸が溢れています。アツアツのタジンの蓋を開けると、羊肉、牛肉、魚、野菜と、何でも大量。金曜日は、クスクスをいただきます。何にでもオリーブは無くてはならない食材で、独特のモロッコパンは、オリーブオイルをちょっと付けて食べると、パンのおいしさが引き立ちます。ナッツ類をたっぷり入れたパンケーキのお化けのようなパスティラは、みなで囲んで分けて食べます。ヨーロッパが起源だと思っていたお菓子の殆どは、モロッコに昔からあったもののようで、道端のお菓子屋さんには、面白い形のお菓子とそのディスプレイが楽しくて、注文するのに目移りがして困ります。
道端にはオレンジ、ザクロ、サボテン、イチジク、ブドウなどなど、山に盛った荷車が点在し、その場で飲むフレッシュジュースのおいしいこと。道行く人は、ズボンやスカートに混じって、民族衣装の人も半々くらいいます。フード付きのジュラバに、バブーシュ(スリッパの形)をはき、子供を小脇に抱えて買い物をする女性。車が走る大通りを、ロバも一緒に荷物をしょって働いています。足元のおぼつかないおばあさんが道を横切ろうとしていると、そばにいた青年がすっと手を差し伸べてサポートする、日本ではなかなか見られない風景ですが、ここではとても自然です。就学率は必ずしも高くない国ですが、イスラムの教えでしょうか。
毎朝、礼拝を告げるモスクの鐘と読経の声で目が覚めます。朝食はハリラスープでもいいし、薄く焼いたパンケーキにハチミツをたっぷりかけてもおいしい。いつもミントティーは欠かせません。今日はスークの香水屋さんを覗いてみます。モロッコは香水の一大産地で、フランスや日本の化粧品会社が農園を持っているそうです。私は、バラとオレンジのオイルが特に素晴らしいと思います。外に出ると空の深い青さが、ああ今モロッコにいるのだと実感させてくれます。

 

おうえんポリクリニック

並里まさ子

 

金曜日のクスクス

金曜日のクスクス

スーク

スークのオリーブ屋さん

 3

路上のザクロ売り・ジュースがおいしい

4

 お菓子屋さん

5

スークの香水屋さん 

 6

カサブランカの青い空

7

道行く人の服装

8

友人宅の玄関

投稿者: 一般社団法人所沢市医師会

2019.05.14更新

令和第一号となる所沢市医師会報5月号がまもなく出版されます。村上光伸先生撮影の表紙の敷島公園のバラの写真には、凛として存在感と生命力を感じますし、並里先生の帯状疱疹は興味深く拝見しました。私は平成17-18年頃(明確な時期を忘れました)から所沢看護専門学校での講義を委嘱され、アレルギーと膠原病の講義をしています。毎年、講義用のスライドをupdateし、試験問題もその年に実施された国家試験問題をできるだけ多く取り入れるようにしている。良い講義(自己評価)ができると学生はとても注目して聞いてくれるが、惰性で準備不足で臨むと寝てしまう学生が多い。赤津先生の所看・所准便り(第16報)には学校運営の厳しさとスタッフの大変な努力が感じられる。少しでもお役に立てる様、貢献して参りたい。

 

令和元年5月12日

ひろせクリニック

廣瀬 恒

投稿者: 一般社団法人所沢市医師会

2018.12.19更新

根岸の交差点から旧浦所街道を少し行くと左に外れる小道がある。この小道を少し下ると左手に川端霊園という都市開発の波から辛うじて生き延びている様な小さな霊園がある。ここに重松流祭囃子(じゅうまりゅうまつりばやし)の創始者である古谷重松(ふるやじゅうまつ)の墓がある。大太鼓、小太鼓、鉦、笛を用いたテンポのいい彼の祭囃子は、今日の所沢祭でも有名であるが、重松は江戸時代後期から明治初期にかけて行商として回った近隣各地でもこの祭囃子を広めた。
けやき内科 西脇正人

川端霊園

川端霊園

 古谷重松の墓

古谷重松の墓

投稿者: 一般社団法人所沢市医師会

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